この春、一人暮らしを始める予定の人は、家電購入の準備を進めていることだろう。必要度の高い家電の一つが「冷蔵庫」だ。一人なら小容量モデルを選択する人もいるだろうが、予想外の落とし穴にハマった人は少なくない。何がいけなかったのか。実際に一人暮らし用冷蔵庫の購入に失敗した人たちに話を聞いた。
一人暮らし家電セットを購入したが…
アパレル関連企業勤務の20代女性・Aさんは、社会人になるタイミングで実家を出た時、一人暮らし用の冷蔵庫を購入したものの、「ハッキリ言って失敗でした」と振り返る。
「とりあえず一人暮らしに便利なものがまとまっているんだろうと信じて、家電量販店で“新生活セット”なるものを買いました。電子レンジと洗濯機、冷蔵庫という内容で、単体でそれぞれ買うよりも安かったので得した気分でした」
ただ実際に生活してみると、冷蔵庫だけは別で買えば良かったと感じるようなったというAさん。なぜなのか。
「冷蔵庫は容量85リットルぐらいの小型の2ドアで、上が冷凍室、下が冷蔵室です。始めは上にものが置けるし、いいなと思っていたんですが、いざ自炊するようになると、冷凍室も、冷蔵室のなかの野菜を入れておくスペースも小さすぎて……」(Aさん)
結局、Aさんはそれから3年後の引っ越しのタイミングで、400リットルという大容量の冷蔵庫に買い替えた。
「私が知らなかったのですが、量販店の店員さんが、冷蔵庫の電気代って、ものによっては400リットルでも150リットル以下のものとそんなに変わらないぐらいだというんです。簡単にいえば、大きい冷蔵庫のほうが省エネ性能もいいとのこと。
もちろん本体の値段は10万円ぐらい高くなるんですが、長く使うんだし、私にとっては大きいもの一択でした。食材のまとめ買いもできますし、大は小を兼ねるとはまさにこのことでした」(Aさん)