Apple製のiPhone充電器のように、製品の製造を担当したメーカーが作った部品や付属品などを「純正品」と呼ぶ。一方で、他社が提供する「非純正品」「互換品」も存在し、当然ながら、純正品よりも低価格である場合が多い。安さに惹かれて非純正品を購入する人は少なくないが、ケチったことを後悔した人もいる。純正品を買わずに失敗したことがあるという人たちにエピソードを聞いてみた。
インク代の数千円ケチったばかりに本体も買い替える羽目に
不動産会社勤務の30代男性・Aさんは、自宅で使用していたプリンターのインクに互換品を使い、さんざんな目にあったことがあるという。
「プリンターって、本体は1万円ぐらいからあるのに、購入後のインク代にお金がかかるんですよね。僕が使っていたのは、プリンター本体は量販店で1万数千円で買ったんですが、純正インクが6色1パックで6000円ぐらいするんです。2回買ったら新しいプリンターを買えるかと思うと、バカバカしくなって、互換品に手を出しました。そちらは2000円もしなかったですね。別にインクなんて、印刷されれば何でも同じだと思ったんです」
Aさんは、ネット通販でインクを探して、「これだけ互換品がたくさんあるんだから、みんな使っているんだろう」と深く考えずに購入したが、それが裏目に出てしまった。
「ノズルにインクが詰まるし、残量が正しく認識されない。挙句の果てに、故障しました。メーカー保証期間内でしたが、非純正品のインクを使用していたため保証の対象外……。結局、本当に新しいプリンターを買い直す羽目になりました。非純正品を買う場合、こうしたデメリットを理解した上で使うべきだという教訓を得ました」(Aさん)