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ロータスファンに衝撃が走った「電気自動車メーカーへの転身」宣言 BEVのスーパーSUV「エレトレ」2.5トンの重量級ボディから感じる“新たなロータスらしさ”

 そしてロータスの日本正規輸元であるエルシーアイが2023年9月1日に初披露したエレトレは、そのアグレッシブなスタイルと「SUVでも走りはまさにロータスです」という自信に満ちたパフォーマンスで、人々の期待をさらに高めました。スペックはベーシックな「エレトレS」は最高出力612馬力で最高速度は258km/h、0-100km/h加速は4.5秒。一充電での航続距離は490kmで価格は2332万円。

 上位モデルの「エレトレR」は918馬力で最高速度は265km/h、0-100km/h加速が2.95秒、そして一充電走行距離は490kmで、価格は2585万円です。

 両車のパフォーマンスを見れば、「どちらもロータスとして満足がいく内容」という印象です。一方でロータス史上もっとも大きく、もっとも重量のあるボディを走らせる感覚とはどんなものなのでしょうか。そして新たなロータスらしさとは。

電動のロータスの乗り心地は?

 取材段階では、まだナンバー取得がクリアできていなかったため、クローズドの撮影エリアを行き来するだけでした。それでも「素性の良さ」を感じ取れました。トルクの立ち上がり方、剛性感の高さを感じさせるサスペンション、そしてクイックなステアリングフィールはゆったり走っても、約75年間にわたるスポーツカーの設計ノウハウ、エンジニアリングのコア技術が活かされていることが伝わってくるのです。

 スタートからぐんと立ち上がるトルク感はBEV特有の感覚もあるのですが、その鋭さの表現方法が名門ロータスのフィール。2.5トンもある重量級ボディでも、軽く感じるのです。

「場内をゆっくりと移動するだけにしてください」と広報より指示されていましたが「フル加速への、そしてコーナーをクリアしたいという誘惑が波状攻撃のようにやって来ます。この感覚こそスポーツカー、いやロータスが持つ味わいかもしれません。晴れて路上に放たれたときの、「本気度」は高まるばかりでした。

 これでロータスの走りの歴史は無事にエンジンからBEVへと継承される、と安心したいところですが、どこかに心残りというか、一抹の寂しさというか、素直に納得したくないという気持ちがあるのも事実です。エンジンを積んだロータスの走りにもう少しだけ浸っていたいという欲求にフタをできないのです。

 しかしロータスはそんな思いに応えるかのように、「新世代ロータスへの継承者」として1台のスポーツカーを用意してくれました。それが「エミーラ」です。こちらは次回の記事で解説していきます。

(次回記事「ロータス・エミーラ編」につづく)

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