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マイナス財産を引き継がないための「相続放棄」 亡くなった親の負債を把握する方法、“負動産”への注意も重要

手順は6つのステップ「相続放棄」の正しいやり方

手順は6つのステップ「相続放棄」の正しいやり方

親の負債を死後に調べる方法

 相続放棄の手続きは相続の発生を知ってから原則3か月以内に済ませなくてはならない。それゆえ親の生前に負債を把握しておくことがベストだが、死後に調べる方法もあるという。

「親が亡くなったあとであれば、CIC(クレジット・インフォメーション・センター)、JICC(日本信用情報機構)、全国銀行個人信用情報センターという3つの信用情報機関に照会して、親の借入状況を知ることができます」(椎葉氏)

 また、借金だけでなく親が所有する不動産にも注意を払いたい。

「特に地方の不動産は、売れないと固定資産税や修繕費がかかり続けるうえ、倒壊を避けて更地にしようとしても建物の解体費用として一軒家で300万~500万円ほどかかります。田舎の田畑や山林なども“負動産”となるリスクが高い。

 現地に足を運んで状態を確認し、地元の不動産業者などに査定を依頼して価値を調べておくことが重要。親が亡くなってから調べても間に合わない可能性が高いので、生前に調査し、親の金融資産が少なく“負動産”のほうが多い場合、相続放棄を検討したほうがよいでしょう」(同前)

※週刊ポスト2024年5月17・24日号

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