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【ボロボロでも数十万円?】過熱するヴィンテージTシャツブームにアラフィフ世代の戸惑い 「しょせんボロボロのTシャツ」「復刻された新品でいいのでは…」

ピンク・フロイドなど、Aさんが所有しているバンドTシャツの一部。このなかにお宝はあるのだろうか?

ピンク・フロイドなど、Aさんが所有しているバンドTシャツの一部。このなかにお宝はあるのだろうか?

 そんなAさんだが、今でも何枚かは過去に着ていたバンドTシャツを所有しているという。

「たしか20年以上前に古着屋さんで買ったピンク・フロイドのTシャツを今も持っているんですが、それもネットで調べたら3万円くらいで取引されていました。今のヴィンテージTシャツ市場のなかではむしろ安いほうだとは思うんですが、当時2000円くらいで買ったものですからね。まさか10倍以上の値段になっているとは思ってもいませんでした。

 ほかにもまさに“ヴィンテージ”という感じで、適度に古ぼけたバンドTシャツが何枚かあるので、もうちょっと値段が上がってくれるんじゃないかと密かに期待しています」(Aさん)

「新品じゃダメなんですかねえ…」

 現在高騰しているのは、主に1980年代から1990年代に流通していたTシャツだが、同じようなデザインの新品のTシャツが販売されているケースもある。

 神奈川県に住む自営業のBさん(51歳・男性)は、ロックが好きで頻繁に新品のバンドTシャツを購入している。ヴィンテージTシャツが高値で取引される現実を知って、困惑している。

「ジーンズなら“ダメージ加工”もあるし、古いものがおしゃれだという感覚はまだわかるんです。でも、Tシャツなら新品のほうがいい気がするんですよね。これはただ最新のファッションについていけていないだけですが(笑)、30年前のヨレヨレのTシャツに何十万円も出すくらいなら、数千円で新品を買いますね。当時のデザインをそのまま復刻した公式のTシャツが発売されることもあるし、それじゃダメなんですかねえ……。

 私はいまでもバンドTシャツをよく買っていますが、実はおしゃれかどうかとか、価値があるかどうかはあまり考えていない。『好きなバンドのTシャツを着たい』というのが最大の目的ですね。自分が持っているバンドTシャツの価値が上がったらそれはそれでうれしいけど、ヴィンテージTシャツを買うことはないと思います」

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