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【日本株週間見通し】指数の方向性は乏しい 中小型株物色の相場展開の可能性も

今週の日経平均はどう動く?

今週の日経平均はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の6月10日~6月14日の動きを振り返りつつ、6月17日~6月21日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は週間で130.63円高(+0.34%)の38814.56円と上昇。プライム市場の売買代金が連日で4兆円を割り込む商い閑散のなか、週を通して狭いレンジでの推移が続いた。注目された米連邦準備制度理事会(FRB)による米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利据え置きと、2024年金利引き下げ見通しを3回から1回への修正を発表。その前に発表された5月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことで、下落していた米長期金利は上昇。為替もFOMC後は1ドル156円後半とほぼ「往って来い」の格好となり、日本株への影響も限定的となった。

 週末に発表された日本銀行による金融政策決定会合では、「国債買い入れを減額する方針を決定」し、具体的な金額やスケジュールなどの決定は次回7月会合に持ち越した。市場では、1兆円程度の段階的な国債買い入れ減額を予想していたため、「ハト派」な結果と捉えられ、為替は1ドル158円台まで円安ドル高が進行。日経平均は一時39000円台を回復したが、買い一巡後は失速し39000円台定着とはならなかった。

 なお、6月第1週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1941億円売り越したほか、TOPIX先物を1367億円売り越し、225先物は59億円売り越したことから、合計3367億円の売り越しとなった。一方、個人投資家は現物を2811億円買い越すなど合計で3538億円買い越し。なお、信託は現物を1250億円売り越した。

 14日の寄付きで算出された6月限先物・オプション特別清算指数(SQ値)は38535.35円(速報値)と、下に一度もつけない「幻のSQ値」となった。「幻のSQ値」はさほど珍しくはないが、心理的には多少ポジティブな要因となろう。もっとも、日経平均は、38700円水準の25日移動平均線と39000円水準の75日移動平均線を中心とした価格帯での小動きが継続。週間ベースでの上下のレンジはわずか781.91円に留まった。

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