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「液晶のシャープ」の中核・堺工場の“損切りの決断”、跡地はKDDI・ソフトバンクのAIデータセンターとして活用 元社長は「これから面白いことができる」

「臨機応変に生まれ変わるのは良いこと」

 堺工場はシャープにとって三重県の亀山工場と並ぶ中核施設で、社運をかけて建設された。完成時に社長を務めていた町田勝彦氏に思いを聞いた。

「工場というのは、どんどん変化していくのが当たり前。臨機応変に生まれ変わるのは、良いことだと思いますよ。持っている資産をどう活用するかが経営ですから」

 シャープの親会社である台湾の鴻海は世界のiPhoneの大半を製造しており、コンピュータ分野との相性も良い。町田氏はこう加える。

「鴻海グループはAIサーバーで世界シェア4割を占めるともいわれており、相乗効果も大きいでしょう。また、データセンターというのはこれから主流になる、重要なものです。これから面白いことができると期待しています」

 完成すればアジア最大級のAIデータセンターになるという。時代遅れの烙印を押された工場は、再び世界の最先端となれるか。

取材・文/西谷格(ライター)

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