投資情報会社・フィスコが、株式市場の6月17日~6月21日の動きを振り返りつつ、6月24日~6月28日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は週間で218.09円安(-0.56%)の38596.47円と下落。週初は6月末から7月上旬に実施されるフランス下院選で極右政党が躍進するとの観測が高まり、欧州政治不安をきっかけに日経平均は急落。ハイテク株を含めた幅広い銘柄が下落し、日経平均は一時37000円台に突入するきつい下落となった。その後、欧州政治不安は沈静化したことでじりじりと買戻しが入り週初の下げは埋めたものの、目立った売買材料が乏しく積極的な売買は手控えられ、20日のプライム市場の売買代金は3.17兆円と今年最低を更新するなど週を通して商いは閑散。日経平均は25日移動平均線に頭を抑えられる格好となった。
なお、6月第2週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を2694億円売り越したほか、TOPIX先物を645億円売り越し、225先物は3821億円買い越したことから、合計482億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を975億円買い越すなど合計で1061億円買い越し。なお、信託は現物を1557億円と小幅買い越した。
6月のプライム市場の売買代金は3兆円台に留まる日が多く、この間の日経平均は38500円±700円ほどの狭いレンジで推移しており「閑散に売り無し」の地合いが続いている。目立った売り物が出ていないことで日経平均はしっかりだが、「夏枯れ相場」入りで方向感に乏しい地合いは続くとみる。一方、JPX総研が19日に公表したTOPIXの新たな改革案を巡り、スタンダード市場のマクドナルド<2702>、ハーモニック<6324>、セリア<2782>や、グロース市場のジーエヌアイグループ<2160>、トライアル<141A>など時価総額や売買代金の大きい銘柄に組み入れ期待の買いが入った。
全体の構成銘柄数は1200ほどと現在の2100銘柄から4割減少し、スタンダード市場とグロース市場から合計50銘柄ほどが入る予定だ。プライム市場の既存の組み入れ銘柄からすると除外の可能性があることから需給的にはネガティブな話となる。もっとも、移行措置銘柄のウエイト低減は2026年10月から2年ほどかけて段階的に実施することから影響は限定的となろう。今のところ、スタンダード市場、グロース市場への刺激材料となっていることから、東京市場としてはポジティブな反応を見せている。