上のチャートを見てください。直近の高値を超えると、上昇に弾みがついていることが分かります。直近の高値を超えるということは、含み損を抱えている人がいなくなり、投資家のマインドは改善されます。戻り売り(株価が自分の買い値まで戻ったら売ること)の圧力がなくなり、上昇しやすくなるのです。とくに、相場環境がよいときは、こういった高値更新銘柄に資金が集まりやすくなります。直近では、エヌビディアが良い例です。
こういった銘柄の上昇にうまく乗りたいときに、買いの逆指値注文が有効です。たとえば、今の株価が1000円で、直近の高値1200円を超えたら買いたい場合、1200円で買いの逆指値注文を出します。そうすると株価が1200円に到達したタイミングで、買い注文が発動されます。
買いの逆指値、指値注文と成り行き注文、どちらを選ぶか?
売りの逆指値注文と同様、買いにも逆指値の指値注文と、逆指値の成り行き注文があります。このふたつの違いは、さきほどの例でいうと、1200円になったら(1200円でだれかが約定したら)、1200円以下で買うという注文が発動するのが指値注文で、1200円になったら、いくらでもいいから買うというのが成り行き注文です。
高値を超えた場合、上昇に勢いがついているので、指値注文の場合は買いそびれる可能性があります。成り行き注文なら、ほぼ買いそびれることはないので、強い意志を持って買いたい場合は、買いの逆指値の成り行き注文をおすすめします。
今回のまとめ
・買いの逆指値注文は、高値更新する強い銘柄に乗るための有効手段
・買い逃したくない場合は、逆指値の成り行き注文がおすすめ
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。