因縁の両社が経営統合した後に起きたこと
だが、そんな阪急と阪神が、2006年には村上ファンドによる買収劇の大混乱を経て、経営統合することとなったのだ。関西在住の経済ジャーナリストが言う。
「統合後の阪急は、阪神が持っていたテニスコートや駐車場、阪神パーク(遊園地)などを売却し、村上ファンドからの阪神株購入のための借り入れ分を取り戻した。結果として、阪急は懐を痛めずに阪神を傘下に収めた恰好になった。阪急側には自社の信用で阪神を救ったという自負ありますが、阪神側からしたら会社をいいように解体されたという捉え方にもなるわけです」
阪急と阪神の複雑な因縁があるために、阪急電鉄時代から長く経営トップの座にある角会長が退任となれば、「阪急側の阪神タイガースへの影響力に変化が生じるのではないか」(前出・野崎氏)という見方が浮上するわけだ。
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