Aさんは「やみくもにうるさいと言いたいわけではありません」と前置きしながらも、「注意した人の気持ちはわからなくもない」と語る。
「キャッキャッと楽しそうにしている声というよりは、最近明らかな奇声が時々聞こえてくるのも事実で、そうした声は不快に感じますね。イライラしたくないのに、『うるせーな』と部屋でブツブツ言っていることもあります……。
公共の場で奇声を発しないようにするのは子供へのしつけだと思うんですが、そもそも日頃から親が放任しているんだろうなと思ってしまいます。今回の事例でいえば、注意の状況を見ていないので自分が何か言うのは難しいのですが、“注意するな”という親のスタンスも怖いと思います。“子供の声は受け入れるべきだ”とか、“子供に注意するなんて心の狭い大人”いうような圧を感じます」(Aさん)
親はスマホを見ながらほったらかし
子供の金切り声が響くのは、住宅街だけではない。スーパーやファミレスなどの商業施設で悩まされたことがある人もいる。2人の子を育て終え、現在ファミレスで働いている60代女性・Bさんは、「時代が変わってきた」と話す。
「赤ちゃんや幼稚園ぐらいの子のイヤイヤ期や駄々をこねて泣き叫ぶ、遊んでいる時の大きな声なんかは全然いいんです。そんな時期あるよね、とむしろ応援したくなる気持ち。
でも最近、いわゆる金切り声や奇声を上げる子供がよくいます。子供はそんなものかなと思いたいんですが、誰もやめさせようとしない。親は何をしているのかと思って見てしまうのですが、大体スマホを見ながらほったらかしているか、ママ友とおしゃべり、時には『先に行くからね』と置き去りにしてそそくさと退店することも……。
私自身、自分の子供たちには、特に公共の場でのふるまいには結構厳しかったと思います。最近の親は、子供が騒いで迷惑をかけたら親の責任という感覚はないのかなと」