通常は注目度が高いとは言えない競技も、五輪では注目を集める。各競技団体からの契約を獲得するには、注目されていない時期からのサポートが重要になるという。
「普段はメディアが大きく取り上げないマイナースポーツでも、各競技団体に食い込むためには足繁く現場に足を運んで長く付き合う必要がある。製品の性能に加えて、担当者がどれだけこまめに顔を見せて誠意を尽くすかが重要になる」(同前)
結果、パリ五輪の日本代表では、ミズノが柔道、女子卓球、女子バレーなど最多の14種目の競技ウェアを担当。アシックスはレスリング、陸上、男子バレーを担い、デサントはゴルフ、ヨネックスはバドミントンなど、深い関係を構築した競技の代表選手が、各社のロゴをつけて勝負に挑む。
当然ながら、単に契約した競技が多ければ宣伝効果があがるという話ではないだろう。競技中のロゴも注目されるかはアスリートの成績によって大きく左右される。各企業の担当者が、競技の行方を固唾を呑んで見守ることになる。
※週刊ポスト2024年8月9日号