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【パリ五輪でも飛び交ったSNSでの誹謗中傷】不用意な投稿をしないようになったユーザーたちの気づき 「愚痴アカ」を削除、誰にも見られない「裏アカのみ」

誰にも見られないアカウントでストレス解消

 逆に“表のアカウント”を放置して、完全匿名の“裏アカウント”だけを残した結果、SNSライフが穏やかになったというケースもある。都内に住む会社員のBさん(20代男性)は、こう話す。

「学生のころから同じアカウントでXをやっていて、社会人になってからもそのまま続けています。好きな音楽や映画について投稿したり、日常のどうでもいいことを投稿しているんですが、軽く世の中に不満をぶつけるような投稿することもありました。あと、ネット上の炎上ネタをリポストして『これはひどい』みたいなコメントをつけるくらいのこともしていたんですが、ある日会社で同僚から『Bさんってネットでは結構強めなんですね』と言われて、“もしかして誹謗中傷手前のような投稿をしているのかも……”と反省するようになりました」(Bさん・以下同)

 不用意な投稿はできないと感じたBさんは、表のアカウントで投稿するのをやめ、自分の言いたいことを自由に投稿するための裏アカウントを作った。そのアカウントは、匿名で登録し、フォロワー以外から閲覧できないように設定した。

「基本的にフォローもしないし、フォロワーもいないアカウントです。つまり、自分しか見られないアカウントです。そこに好き勝手なことを投稿するんですよ。その日あった嫌なことへの愚痴だったり、テレビを見た感想をすぐに投稿したり。ただただ虚空に向かって叫んでいるようなものですが、紙の日記のようなものですね。それはそれでストレス解消になります」

 SNSでの投稿が炎上騒ぎになることも少なくない昨今。誰でも見られるからこそ、自分では大丈夫だと思っていても、それが誰かへの誹謗中傷となっていることもあることは認識しなくてはならないということだ。(了)

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