長期投資のスタイルで「静観」
デイトレードや配当金ではなく、値上がり益を狙う億り人はどう対応したのか。
割安な成長株を見つけて株価10倍を狙う手法で資産3億円を築いたはっしゃん氏は暴落を見越していたという。
「日米の金利差が過去最大のなかで日銀が利上げを決め、ベクトルが一気に変わる機運があった。それでも予想を上回る大暴落で、最大風速で持っていた資産が9.1%ほど飛び、その後の急騰でマイナス2.0%まで戻りました」(はっしゃん氏)
多くの億り人が「下がったら買う」を実践するなか、はっしゃん氏は静観を貫いた。
「私は長期投資のスタイルなので、ガツガツと資産を増やす方向には行かず、静観しました。過去の例からも、下落後には必ず大きな上昇が来ます。ちょっとくらいの被害が出ても仕方がないし、そのうち取り戻せるという心持ちでいます」
大暴落がいつ来るかは億り人にも予想できないようだが、危機にどう備えるかについて、彼らから学べることは多そうだ。
※週刊ポスト2024年8月30日・9月6日号