投資

【新NISA投資でのしくじりケース】大暴落でパニックに陥り全株売りの「損切りミス」続出 実質的に米国株集中投資の「オルカン」の一国偏重リスクにも注意

新NISAで投資を始めた人たちはどんな失敗をしているのか(写真:イメージマート)

新NISAで投資を始めた人たちはどんな失敗をしているのか(写真:イメージマート)

 老後資金を増やすために、新NISAで投資デビューしたという人も多いだろう。だが、決断次第では虎の子の資産を失いかねない。新NISAで投資を始めたばかりの60代男性Aさんが、自身の“しくじりケース”を語る。

「マネー誌で『日銀の政策変更による利上げで銀行株が値上がりする』との記事を読み、3月末頃、定期預金の一つを解約して新NISAの成長投資枠で銀行株に150万円ほど投資しました。期待通り、7月初旬には含み益が30万円近くまで膨らんで大喜びしていたのですが……」

 日経平均が過去最大の4451円の大暴落を記録した8月5日。Aさんはパニックに陥った。

「どこまで下がるか不安になり、すぐに全株を売って損切りしました。50万円ほどの損失となりましたが、その後すぐに株価が急回復。焦って売ってしまったことを後悔しています」

 投資運用コンサルティング会社「マーケットバンク」代表の岡山憲史氏によれば、新NISAで投資を始めた初心者は株価の下落に怯えて損切りしてしまうケースが多いという。

「暴落局面で『これ以上損失を大きくしたくない』という気持ちはわかりますが、銀行株のように配当利回りが高い優良株であれば、我慢して保有すればいずれ株価が回復し収益につながる可能性が高い。特に暴落の直後は優良株を狙う機関投資家の買いが入りやすく、回復基調になるケースが多いんです。新NISAは長期保有・長期運用が鉄則。目先の株価に一喜一憂していると失敗します」

次のページ:「オルカン」は米国集中投資にほかならない

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。