「データがオントラックであれば利上げということに変わりない」と8月の閉会中審査と同様の「タカ派」的な発言は見られたが、「7月利上げに際して、市場とのコミュニケーションに対する批判は認識している」といった話も出るなど、7月会見よりも丁寧に回答する姿を受けて、市場の緊張感は緩和。年内の追加利上げに関する明言がなかったことなどから、為替は1ドル143円50銭台と記者会見中に2円弱円安ドル高が進行した。
週末の上昇を受けて、日経平均は25日移動平均線(37449円)と200日移動平均線(37621円)を終値ベースで上回った。7月下旬から続いていた日本株の乱高下はようやく落ち着きを取り戻した感はある。今週末には自民党総裁選の結果が判明し、次の日本の顔が誕生する予定だ。9名の候補者が乱立する異例の総裁選となっているが、政策への期待感などを材料に日本株買いが強まる可能性はあろう。26日が配当・優待権利取り最終売買日でもあることから、個人投資家がNISA口座を通じて買いを入れる可能性が高い。また、配当落ちに絡んだ225先物、TOPIX先物買い需要が合計1.3兆円ほど予想されていることなどから、今週の日本株はしっかりの展開が期待できよう。為替の動向を確認する必要はあるが、日経平均は75日移動平均線(38299円)が意識されると想定する。
今週にかけて、国内では、25日に8月企業向けサービス価格指数、27日に9月東京消費者物価指数、7月景気動向指数(確報値)などが予定されている。
海外では、23日にNZ・8月貿易収支、仏・9月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、独・9月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、ユーロ・9月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、英・9月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、米・9月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、コンポジットPMI(速報値)、24日に豪・中銀政策金利、米・7月S&Pケースシラー住宅価格(20都市)、9月コンファレンスボード消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数、25日に豪・8月消費者物価指数、米・8月新築住宅販売件数、週次原油在庫、26日に米・第2四半期実質GDP(確報値)、週次新規失業保険申請件数、8月耐久財受注(速報値)、中古住宅販売成約指数、27日にユーロ・9月景況感指数、米・8月卸売在庫(速報値)、PCEデフレータ、9月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)などが予定されている。