仮に8万円だとすると年間賃料は96万円。リフォームに500万円かかる場合、そのコストは5.2年で回収できることになります。つまり労力とコストをかけても5年経過するまではマイナスとなり、それ以降やっと収支がプラスになるわけです。
実際には不動産屋さんに支払う仲介手数料(1か月分)や毎月の管理費(月5000円程度)がかかりますので、投資回収の時間はもっと長くなります。こうしたことを考慮すると、ある程度の賃料が取れる立地でないと、とうてい割に合わないことに気づくでしょう。月4万とか5万円程度の賃料では、全く投資に見合わないということです。
さらに、これから空き家が増加することが確実で、同様の賃貸物件や売り物件といったライバルの増加も必至であることを考慮すると、現在の想定賃料を時間の経過とともに下げざるを得ないことも念頭に置く必要があります。だからこそ、競合が増加する前に、できるだけ早く売却するのが、最も理にかなった選択となります。
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