この“偽物のSDD”については、多くのネットユーザーがその中身がどういったものかを検証しており、パソコンに接続すると16TBのSSDだと表示されるものの、実際には64GB程度のマイクロSDカードだったという報告もある。PC機器にあまり詳しくない人であれば、パソコンの表示を見て大容量のSDDを格安で購入できたと信じてしまう人もいるだろう。
送料に関するトラブルも少なくない。都内に住む主婦のAさんはこう話す。
「保存用を兼ねて冷凍食品をまとめ買いしようと思い、ネットでいいものはないか探していた時のことです。結構安いチャーハンの冷食のセットを見つけて購入しようと思ったら、送料が2000円。注文しませんでしたが、送料を足したら、むしろ高くつくところでしたよ。ネット通販は商品価格だけで判断してはいけませんね」
相場よりも劇的に安い商品は疑ってかかる
詐欺もあれば、単純に送料が高すぎるケースもあるネット通販で、“損”をしないためには何に気をつければいいのだろうか。
まずAmazonにおいては、“マーケットプレイス”の利用は慎重に行うことが大切。代引き詐欺も偽物のSSDも、いずれもマーケットプレイスでの出品である。第三者が出品しているということで、怪しげな商品が紛れ込んでいる可能性が高まるのだ。少なくとも販売業者の名前をネットで検索するなどして、実態がある業者かどうかくらいは調べておきたい。
またAmazonに限っていえば、2024年6月に代引きでの販売を取りやめている。Amazonやマーケットプレイスで購入した商品が代引きで届くということは、その時点で詐欺である可能性が極めて高いといえる。
そして、偽物のSSDのような怪しげな商品に引っかからないためには、とにかく「相場よりも劇的に安い商品は疑ってかかる」ことが重要だろう。たとえば本物の16TBのSSDともなれば、30万円以上の価格になるはずの商品だ。それが4000円程度で売られているのは、普通に考えればありえない。相場よりも明らかに安すぎる商品は、何か裏があると思っておいたほうがいい。