投資情報会社・フィスコが10月28日~11月1日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。10月27日に行われる日本の総選挙で自民・公明の連立与党が過半数議席を下回った場合、リスク回避の円買いがやや強まる可能性がある。連立与党が過半数議席を維持し、石破首相の求心力が高まった場合、金融正常化を今後推進するとみられ、中長期的には米ドル安円高につながる要因となり得る。
ただ、米国経済の軟着陸への期待が高まった場合、リスク回避的なドル売り・円買いは抑制されるとの見方も多い。また、日本銀行は金融正常化方針を堅持するものの、10月30-31日の金融政策決定会合では現行政策の維持が予想される。日銀植田総裁は早急な利上げには慎重であり、追加利上げは年明け以降との見方からドル高円安の基調が続きそうだ。
なお、米大統領選に向けた情勢調査によると、激戦州と呼ばれる複数の州で共和党のトランプ前大統領の支持率が民主党のハリス副大統領を上回り、再登板を織り込む展開が続く。トランプ氏の政策は一般的にインフレを招くとの見方から、ドル高に振れやすいとの声が聞かれてる。
【米7-9月国内総生産(GDP)速報値】(10月30日発表予定)
10月30日発表の米7-9月期GDP速報値は前期比年率+3.0%と成長を維持し、軟着陸期待のドル買い要因に。米大統領選の判断材料になる可能性もある。
【米・10月雇用統計】(11月1日発表予定)
11月1日発表の米10月雇用統計では失業率は4.1%、非農業部門雇用者数は前月比+12万人、平均時給は前年比+4.0%の市場観測。雇用者数の減少はドル売り要因となる。