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《カメラを搭載した電車、情報収集する自動改札機》鉄道分野で蓄積されたビッグデータをAIで解析し、業務効率化を図る試み 人材確保に苦しむ日本の鉄道の救世主となるか

日本の鉄道に必要なAI

 鉄道におけるAIの活用をもっとも求めている国は、おそらく日本でしょう。なぜならば、鉄道の業務の効率化が急務である国だからです。

 これから日本では、総人口だけでなく生産年齢人口(15?64歳)が急速に減少します。となれば、鉄道の利用者が減るだけでなく、鉄道を支える人材を確保しにくくなり、既存の鉄道の維持が難しくなります。

世界の鉄道関係者が集まる「イノトランス」。今年は屋内で「AIモビリティラボ」が初めて設置された(写真は2016年撮影)

世界の鉄道関係者が集まる「イノトランス」。今年は屋内で「AIモビリティラボ」が初めて設置された(写真は2016年撮影)

 この危機を回避するには、AIを活用して、鉄道をより少ない人員で支えるしくみをつくらなくてはなりません。AIはもはや未来の技術ではなく、問題解決のツールとなろうとしているのです。

【プロフィール】
川辺謙一(かわべ・けんいち)/交通技術ライター。1970年生まれ。東北大学工学部卒、東北大学大学院工学研究科修了。化学メーカーの工場・研究所勤務をへて独立。技術系出身の経歴と、絵や図を描く技能を生かし、高度化した技術を一般向けにわかりやすく翻訳・解説。著書多数。

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