ドコモもSNSの声を把握「対策を急いでいる」
今年6月に就任したNTTの代表取締役社長・島田明氏は10月29日、総務省の通信審議会で「昨今は都市部でトラフィックが増大している」ことを認めた。そのうえで、今後海外製基地局の積極採用を示唆したが、そもそもつながらない背景に一体何が起こっているのか。ドコモに聞いてみた。
ドコモの広報担当者は、まず「つながらない」問題について、「昨年度から特にSNSの声も多くなっておりまして、対策を急いでおります」とユーザーの声は把握しており、目下改善に取り組んでいる真っ最中であることを強調する。
つながりづらいのは、やはり人混みの多いエリアが中心のようだ。
「山手線周辺や名古屋駅周辺などの人が密集する地域や、いわゆるSub6帯のエリアに関して品質改善に取り組んでおります。イベント会場などの同時接続数の増加が予想される状況では、移動基地局を用意するなどで対応しています」(広報担当者、以下「」内同)
Sub6とは、5G向けの超高速通信を実現するための高周波数帯のこと。5G向けの高周波数帯には主に「Sub6」と「ミリ波」があり、Sub6はミリ波に比べると速度と同時接続の性能は劣るものの、広域まで電波が届き、障害物の影響も受けにくいという特徴がある。また、従来の4Gの技術の延長線上にあるため、エリア展開がしやすいというメリットもある。