他人の家に招かれた際、スリッパを履くように勧められる場合がある。来客へのスリッパといえば、一般的には“おもてなし”の意味合いも大きいだろうが、密かに「履きたくない」と思っている人たちも少なくないようだ。衛生的な観点から躊躇する人、そもそも履く習慣がない人など、履きたくない理由はさまざまだろうが、一方で、スリッパを「履かせたい」側にも事情があるようだ。それぞれの言い分を聞いてみた。
来客用だからこそ「放置したまま」の疑惑
Tさん(30代男性/東京都)は、親戚の家に行くと、毎回義姉から「こちらをどうぞ」とスリッパを履くように勧められるが、「正直履きたくない」と明かす。
「大前提として、他人の家で出されるスリッパって、誰かが使った後に、特に毎回洗濯することもなく放置しているものが多いと思うんですよ。僕は義姉がズボラなのを知っているので、絶対にそのスリッパは買ってから一度も洗っていないだろうという確信があります。消毒したり天日干しもするような人じゃないし……。客用のスリッパは使う頻度が少ないから、なおのこと洗濯をするという概念がなさそうなんですよね。
そうはいっても、せっかく出してくれたものを断るのは、相手に悪いと思うので、しぶしぶ足を突っ込みますが、あまりいい気分ではありません」(Tさん)
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