コロナ禍、“密を避けて楽しめるアウトドアレジャー”として盛り上がりを見せたキャンプだが、現在、フリマサイトには大量のグッズが激安で出品されている。たとえば、こんな具合だ。
〈2020年~2021年に購入したばかりですが使用頻度が少なくなってきたので出品します〉
〈1年ぐらい前に購入しずっとしまったままだったので出品します〉
日本オートキャンプ協会によると、オートキャンプ参加人口は2019年に860万人を超えた。コロナ禍に突入した2020年には610万人にまで落ち込んだが、2021年には750万人に。しかし2022年には650万人、2023年は600万人と減少を続けている。一方で、1泊以上のオートキャンプを楽しんだ人の平均回数は2023年に5.5回と過去最多を記録したという。
以上のデータからは、「キャンプ好きが何度も行くようになった」という実情がうかがえるが、反面、長続きしなかったという“初心者のキャンプ離れ”も多いのかもしれない。それを裏付けるかのように、フリマサイトには「1回しか使っていません」「揃えたけど行かなかった」といった文言とともに、キャンプ初心者ながら引退を決意した人たちからの出品が散見される。
初心者が続々離脱か、ブランド品もまとめ売り
フリマアプリでは、大手アウトドアブランドの商品が十数点セットで1万円以下、テントや調理器具などの必需品がまとめて3万円など、どれも破格の安さ。ほぼ使われていない新品同様のものもある。
キャンプ歴15年のYさん(50代/タクシー運転手)は、「コロナ禍にキャンプを始めてみたけど、結局ハマらなかったライト層が離脱しているのでは」と、“キャンプ界隈”の実感を話す。なぜそう感じるかといえば、「キャンプ場の予約がしやすくなった」ことと、「フリマサイトで、状態のいいキャンプ用品が多数売られている」ためだ。