清水賢治・社長(時事通信フォト)
グループ内企業からも
社外取で構成される刷新委メンバーは吉田氏のほか6人いる。選任についてはフジ・メディアHDの相談役で“フジサンケイグループの首領”と呼ばれる日枝久代表の意向が強く反映されていると言われる。
フジサンケイグループ内からは中核企業の産経新聞社の熊坂隆光相談役、文化放送の斎藤清人社長の2人。グループ外からの選任は東宝の島谷能成会長、キッコーマンの茂木友三郎名誉会長、大和証券グループ本社の清田瞭名誉顧問、ANAホールディングス特別顧問の伊東信一郎氏だ。元テレビ朝日法務部長で弁護士の西脇享輔氏が指摘する。
「グループ内出身の役員だけでなく、社外役員にも日枝氏の影響力が及んでいる可能性がある。大和証券はフジ・メディアHDの証券業務を中心となって行なう『主幹事証券会社』。フジは大事な“お客様”ですし、付き合いの長い企業の役員も多い。本当に日枝氏に忖度しないメンバーなのかという疑義を晴らせるかが課題です」
なかでも茂木氏は日枝氏の“盟友”と言われる。キッコーマンは『くいしん坊!万才』の単独スポンサーを50年以上にわたって続けてきた(現在は放送中止中)が、ある政治ジャーナリストはこう語る。
「日枝氏と茂木氏は亡くなった安倍晋三元首相を『囲む会』を開いていた仲で“盟友”の関係です。たびたび揃って会食していた。安倍氏が凶弾に倒れた直後の2022年9月には当時の岸田文雄首相と3人で会食をしています」