『小学一年生』の歩み
ゲームも漫画も「学習の種」
そうした「読者」の目線を養うべく、子どもたちへの取材が重視されてきた。モニター校に雑誌を送ったり、山間部の1学年1クラスしかない学校を訪ねたりして、子どもたちの感想や関心事を調査した。
「漫画やゲームを積極的に掲載したのも、遊びながら興味が湧く“学習の種”と考えたからです。テレビゲームには保護者からの心配の声が多かったから、任天堂の山内溥社長(当時)にインタビューしてゲームの意義を保護者向けページに掲載しました」
少子化が進む昨今だが、現編集長の明石修一氏はこう語る。
「今も昔も、新入生の期待と不安を受け止め、応援する雑誌であることに変わりはありません。当たり前ですが、新入生と保護者の方は毎年入れ替わるので、今後も毎年、読者の関心事や心配事に向き合っていきます」
取材・文/上田千春
※週刊ポスト2025年2月28日・3月7日号