『小学一年生』のふろくとして話題を呼んだ「おかし いっぱい じはんき」(2024年)。ボタンを押すと、下の取り出し口から実際の商品そっくりのおかしが出てくる
今年4月号(2月21日発売)で創刊100周年を迎えたのが、『小学一年生』だ(1925〈大正14〉年に創刊)。その『小学一年生』の目玉の一つであり続けているのが「ふろく」だ。その歴史を紐解くとともに、制作の舞台裏を探った。
創刊初期から紙工作の鳩時計などが付けられ、当初はふろくではなく「おまけ」と呼ばれていた。素材は紙で、双六や着せ替え人形、紙工作などが定番だった。
1949年 ちょきんばこ。コインを入れると、屋根にいるハトが前方に飛び出してくる仕掛けが施されている
1953年 ぱのらま ぶっく。世界の名作「ピノキオ」を立体仕掛けで楽しく紹介する、じゃばら絵本の完成品ふろく
1960年代には幻灯器、1970年代にはソノシートレコードが登場。2001年にふろくの基準が緩和されると、目覚まし時計やチェキカメラのような豪華な完成品ふろくも付き、人気を集めた。
近年はセブン-イレブンとコラボした「おかいものレジ」(2023年)や「おかし いっぱい じはんき」(2024年)など、その緻密さも話題を呼ぶ。
「紙の組み立てふろくを作る過程ではプログラミング思考が鍛えられ、体験型ふろくは主体的な学びや体験学習につながります」(現編集長・明石修一氏)