無料で借りられるトイレはありがたい
米コーヒーチェーン大手のスターバックスは今年1月、商品を何も購入しなくても店内で過ごしたり、トイレを利用できたりするポリシーを廃止した。商品を購入し、店内でくつろぎたい顧客を優先するための措置だという。
トイレの無料開放廃止といえば、「トイレの貸出はしていない」と明示するコンビニも珍しくない。外食チェーンに詳しいライターの小浦大生氏が、その実態を話す。
「繁華街やライブ会場の近くなど、人が集まるような場所では、トイレ目的での来店も多くなり、店側が迷惑することもあります。そういった場合、あらかじめ“トイレだけの利用”をお断りすることは多い。お店にとって“トイレだけの利用”は何もメリットがないどころか、掃除の手間やトイレットペーパーの消費など、単純にマイナスですからね」(小浦氏)
“トイレだけの利用”が可能な場所
一方で、気がねなくトイレだけを利用できる施設も多い。都内に住む会社員のAさん(30代男性)は、「お腹が弱いので、トイレを借りられるスポットは大体把握している」という。
「街中で急にトイレに行きたくなったとき、真っ先に探すのはパチンコ店です。パチンコ店のトイレは結構清潔に保たれていることが多くて、快適なんですよ。店員さんと顔を合わせても嫌な顔ひとつされたことがありません」
デパートやショッピングモール、駅ビルなどのトイレも、何も買わずに利用しやすい場所だろう。
「デパートやショッピングモールは誰でも入りやすいトイレで、何も買わずに利用しても何の問題もない。ただしトイレの数が少なく、結構混んでいることも多いので、緊急事態にはあまり向かないかもしれません」(Aさん)