『午後は○○おもいッきりテレビ』での主婦の悩み相談で人気を博したみのもんたさん
納税額2億101万円――。2004年、最後の高額納税者公示制度(長者番付)で、俳優。タレント部門のトップに立ったのが、3月1日に亡くなった、みのもんたさん(享年80。本名・御法川法男)だ。みのさんの足跡と驚くべき収入の推移を振り返る。【前後編の前編】
当時は“無謀”とも言われたフリー転身
テレビ番組の司会者として活躍したみのさんは1966年にフジサンケイグループの採用試験に合格。翌年、産経新聞の記者を経て、文化放送のアナウンサーに転身した。
「スポーツ中継や国会などを担当したのち、1969年に深夜ラジオの草分け的存在である『セイ!ヤング』のパーソナリティとして人気になりました。当時は10代の人口が多く、彼らの悩み相談などに乗っていました」(芸能記者)
29歳に迫る頃、同番組を降板。以降、局内での仕事が減っていく。当時、ラジオはテレビの台頭で広告収入が落ち込んでいた。そのため、新たな戦略として、アナウンサーがスーパーマーケットで番組とのタイアップ商品を店頭販売する試みも行われた。そこに、みのさんも駆り出された。
「数年前の人気パーソナリティにとって、“左遷”とも受け止められる扱いだった。それでも、みのさんはめげずに、どうすれば主婦の気を引けるかを徹底的に研究した。それが、のちの大成功につながるのです」(前出・芸能記者)