会社になんと謝ればよいのか?
誰だって失敗をすれば謝るのが当然のこと。しかし、謝り方を間違えれば、事態がより悪化することもある。「謝罪は、誠意をもって迅速かつ簡潔に伝えることが大前提となります」とは、ビジネスマナー講師の金森たかこさんだ。早めに謝ることで、相手の怒りを最小限に抑えられ、信頼回復がしやすくなる。
「理想的な謝り方のセオリーとしては、【1】謝罪の言葉をストレートに口にし、【2】不祥事の経緯を簡潔に説明、【3】同じ過ちを繰り返さないための対策を提案する、という流れが基本となります。長々と釈明すると言い訳のように聞こえ、相手の怒りを増幅させることがあります」(金森さん)
この流れの中で大切なのは、今後の改善策を示して締めることだ。
「“今後はミスしないよう、ダブルチェック体制にいたします”など、改善の意思を具体的な内容とともに示すことが大切です。具体的に伝えることで、形式的な謝罪ではなくなり、誠意が伝わりやすくなります」(金森さん)
一方、ビジネスの場では、「すみません」「ごめんなさい」という言葉は、軽い印象を与えるのでNGだという。「申し訳ありません」「失礼いたしました」「ご迷惑をおかけしました」を使うのがベターだという。
そこで、マナーや謝罪のスペシャリスト、そして経験豊富な女性たちが考える、ビジネスの場面での「正しい謝罪」について、4つのケースを例に教えてくれた。
【ケース】寝坊して遅刻した
・エッセイスト・海老名香葉子さん
「申し訳ありません。寝坊してしまいました。そちらに○時に着きます」
【解説】「寝坊した時点で、すぐに会社に報告を。出社したら直接謝ることも忘れずに」
・ビジネスマナー講師・金森たかこさん
「遅刻してしまい、ご迷惑をおかけしました。今後は時間管理を徹底し、再発防止に努めます」
【解説】「素直に謝り、対策を伝えるのが最善」