【ケース】意図せずパワハラをした
【ケース】意図せずパワハラをした
・ビジネスマナー講師・金森たかこさん
「私の言動で不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。配慮が足りませんでした。今後は充分に気をつけます」
【解説】「“そんなつもりはなかった”は言い訳に聞こえるので禁句。傷つけた事実に対して早急に謝罪し、相手の気持ちを軽んじないことが重要」
・手紙コンサルタント・亀井ゆかりさん
「今日の打ち合わせでの発言に対し反省し、急ぎメールしました。私の言動で○○さんを傷つけてしまいました。心からお詫び申し上げます」
【解説】「人から指摘される前に、速やかに謝ることが大切」
手紙でのお詫びの作法
「手紙やメールでの謝罪に時候のあいさつは不要。すぐ本題に入り、謝意を伝えましょう」(手紙コンサルタント・亀井ゆかりさん)
相手の怒りの度合いよりも少し大げさに反省の意を表すと、謝意がより伝わる。
手紙で謝罪する際は、次の4点にも注意したい。
【1】便箋は無地の白を選ぶ
便箋の色は白が好ましい。イラストは不要で無地。縦書きを使用する。
【2】黒または濃紺のインク
筆記用具は黒の万年筆かボールペンを用いる。書いた文字がすれたり、消える恐れがある鉛筆やシャープペンシルは避けること。
【3】修正液は使わない
修正液で消すのは失礼にあたる。たとえ途中まで書いていたとしても、間違えたら書き直すこと。
【4】字のうまさは関係ない
字が下手でも、一生懸命に書いた文字は誠意が伝わる。文字のとめ、はね、はらいを丁寧に書くこと。
マナーを正しく知って活用すれば、謝意はより伝わりやすくなる。
【プロフィール】
ビジネスマナー講師・金森たかこさん/話し方講師、フリーアナウンサー。監修本に『ひとめでわかるモノの言い方』(成美堂出版)ほか多数。
手紙コンサルタント・亀井ゆかりさん/あらゆる業種の顧客に向けて手紙を代筆。著書に『短いのに感じがいいメールが悩まず書ける本』(日本実業出版社)ほか多数。
エッセイスト・海老名香葉子さん/落語家の故・初代林家三平さんの妻として林家一門を支える。『大大陸に陽は落ちて 満州引揚げ者たちの哀しみの記憶』(鳳書院)など著書多数。
オバ記者こと野原広子さん/記者歴46年。本誌連載『いつも心にさざ波を!』でもおなじみ。著書に『で、やせたの? ~まんがでもわかる人生ダイエット図鑑~』(小学館)。
取材・文/鳥居優美 イラスト/とげとげ。
※女性セブン2025年3月27日・4月3日号