『刀剣乱舞ONLINE』は今年10周年を迎えた(プレスリリースより)
オンラインゲームとしてリリースされて以来、舞台、ミュージカル、アニメなど様々なメディアミックス事業を通じて人気を拡大させた『刀剣乱舞』。10周年を迎える今年も多くのイベントや公演、コラボ展覧会が催されている。“推し活”としてその世界を楽しむ人の中には、「人生が変わった」という人もいる。50歳で脳出血を発症後、入院中から退院後のリハビリ生活を『刀剣乱舞』に支えられたという立花祐子さん(60歳・仮名)だ。ライターの田中稲氏が、彼女をよみがえらせた『刀剣乱舞』推しの日々について聞いた。(シリーズ第2回)
■第1回記事:【刀剣乱舞10年の軌跡と推し活】「審神者」になった60代女性は「大病を患ったけど、刀剣乱舞のおかげで健康を取り戻せている」と感謝 推しの「大倶利伽羅」のために入院日程も調整する“愛と執念”の闘病生活
2018年に脳出血を発症するも、『刀剣乱舞』に支えられ、入院期間も10日間と比較的短く済んだ立花さん。しかし、本当の戦いは退院後に待っていた。
「左半身のしびれなど、後遺症が残り、コンビニ勤務をやめました。療養期間、刀剣乱舞の世界を楽しむ時間が増えて熱は高まったのですが、あくまでもインドア。コロナ禍もあり、ゲームや配信動画を楽しむのがメインでした」(立花さん、以下同)
現在のように活動的に出かけるスタイルになったのは2022年からだ。きっかけは同年10月から11月末にかけ、京都文化博物館で開催された「新撰組展2022─史料から辿る足跡」。土方歳三が愛用した刀「銘和泉守兼定」が出品されることを記念して、『刀剣乱舞ONLINE』とコラボし、大きな話題となった。
「もともと新選組が大好きだったので、まさに一挙両得。新選組ゆかりの品々を見て、彼らと時代を超えて会えたみたいで嬉しかったですね。そして、和泉守兼定の美しさ。刀剣男士のあのキャラクターが、そのまま刀の後ろに見えてくる気がして……。歴史とエンタメ、両方の感動をもって、展示物を見ることができました」
しかも、刀剣男士・和泉守兼定の等身大パネルと写真も撮れる。コラボグッズも購入できるという楽しさがくっついてくる。
「リアルに歴史と刀剣男士を感じる旅、最高。また行きたい!と心が高まりました」