都心では家賃7万円台の物件を探すのも難しくなっている(イメージ)
物価高騰の波は家賃相場にも及び、都内の賃貸物件の賃料は上昇の一途。東京23区内のシングル向き賃貸物件の平均賃料は10万円を超えた(ライフル調べ)。マネーポストWEBでは、《東京23区内で一人暮らし向き賃貸物件「家賃7万円以下の駅」はいくつ残っているのか?》(2025年3月15日)という記事を紹介したが、23区外でも都心に通いやすい駅は存在する。何とか都心に近くて、かつ家賃が安い駅はないものか? ライターの金子則男氏がリポートする。(以下、家賃相場の数字は「ワンルーム・1K・1DK」のもの。ライフルホームズ調べ。2025年3月19日時点)
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一人暮らし向けの「ワンルーム・1K・1DK」の家賃相場を改めて調べてみると、都心の家賃の上昇ペースがいかに速いかがよく分かります。2020年の時点で、交通至便なJR山手線でも家賃が10万円を切る駅は3駅ありましたが(田端=8.74万円。日暮里=8.55万円。西日暮里=8.55万円)、今やいずれも10万円超え。山手線の内側にある駅で10万円以下の駅は12駅ありましたが(茗荷谷、新大塚、千駄木、東池袋、護国寺、東大前、本駒込、西早稲田、雑司ヶ谷、春日、白山、千石)、同じく全て10万円以上に。都心に住むハードルはいよいよ高くなっています。
ただ、東京は鉄道網が張り巡らされており、わざわざ23区内に住まなくても、都会生活を十分に楽しめる場所はあります。「家賃6万円台」で、なるべく都心に近い23区外の駅を探してみましょう。
一人暮らし向け賃貸物件「家賃6万円台」の都心に近いJRの駅
まず、JRで家賃相場が6万円台の都心最寄り駅は以下の通りです。
・京浜東北線 蕨(6.99万円)、新子安(6.49万円)
・中央線 東小金井(6.9万円)
・総武線 下総中山(6.1万円)
・東海道本線 戸塚(6.2万円)
・常磐線 北松戸(6.56万円)
・横須賀線 新川崎(6.54万円)
・埼京線 中浦和(6.06万円)
・高崎線 宮原(6.05万円)
・東北本線 土呂(5.93万円)
この中でオススメなのは「蕨」「東小金井」「新川崎」です。蕨は上野、東京、大宮などにダイレクトアクセスが可能ですし、池袋にも出やすく、駅前も賑やかで一人暮らし向き。東小金井は吉祥寺までたった3駅です。新川崎は渋谷・新宿・品川・東京・横浜へ乗り換えが不要。ビジネスパーソン向きでしょう。一方、戸塚、宮原、土呂は明らかに都心から距離があり過ぎ。中浦和は家賃の安さは魅力的ですが、駅前が寂しいのがネックです。