福岡県知事賞を受賞した『蜜な干し芋』
高齢者に限らず、ボランティアには限界があります。よほどの情熱と目標、そして覚悟がなければ続けられません。
だから、うきはの宝では無責任にボランティアの依頼を引き受けません。また、『ばあちゃん新聞』に無償で記事を提供してくれている記者の皆さんには、本当に無償で構わないのか、どのくらいの仕事なら無償で構わないのかを、念入りに確認します。無償では無理だと感じたら休んでもらって構わないし、それでも制作を回せていけるような仕組み作りも考えてきました。
ボランティアはありがたいマンパワーだけれど、ボランティアの好意に甘えて成り立っているビジネスは基盤が弱い。ただより高いものはないと言うけれど、いつ崩れてもおかしくありません。
今、無償で働いてくれている人にも、たとえば一年後には報酬を払えるように準備をするとか、報酬を払えないとしたら別の形で還元するとか、戦略を立てて実践する。それが会社を守る経営者の責任だと思います。
今、世の中ではボランティアを志望する人が減っているそうです。福祉の現場は特に人員不足に悩んでいます。おそらく誰もが自分の生活をどうするかで必死な時代だからでしょう。
「世の中のため」と言ってボランティアを始めても、時間的な拘束はあるし、有償ボランティアと提示されていたとしても報酬は雀の涙。世のために働きたいという気持ちはあっても、自分自身の暮らしがままならないのですから、ボランティア活動が行き詰まっても仕方がありません。