「回らない」ことのストレスが大きい
都内に住む会社員のAさん(50代男性)は、大学生のころからパチンコを打っていたというが、最近はパチンコを打たずにパチスロに移行した。
「ここ数年のパチンコは全然勝てなくなったというイメージが大きいですね。ホール選びが悪いのかもしれないけど、あまり回らない台が多くて」(Aさん)
Aさんが言う「回らない」とは、パチンコのスタートチャッカーに玉が入らないという意味だ。多くのパチンコではスタートチャッカーと呼ばれる盤面中央に配置されている部分に玉が入ると大当たり抽選が行われる。スタートチャッカーに玉が入る機会が増えれば、それだけ大当たり抽選を多く受けられるため、より多くの出玉を獲得する可能性が高まることになる。
「回らないと、ただただ無駄にお金を使っている感覚になってストレスが大きい。パチスロだったら、メダルを入れてレバーを叩けば必ず何かしらの抽選が受けられるので、無駄がない。だから、最近はパチスロを打っています」(Aさん)
パチンコにおいては、著しく出玉が増えたり減ったりするような釘調整は違法とされており、あくまでもメンテナンスという名目での微調整のみが可能である。前出・藤井氏はこう話す。
「昔のホールだと、ユーザーに還元するためにスタートチャッカーに玉が入りやすくするような釘調整をしているケースもありましたが、現状ではそういったサービスはできない。よっぽどのパチプロでないと、パチンコの釘を読むのも難しく、『回らない』と感じているユーザーが多いのも事実でしょう。
最近では初期状態でスタートチャッカー上部の釘が大きく開いていて、より回りやすくなっているパチンコ機も増えてきているので、今後そういった機種がユーザーの支持を得られるかどうかにも注目です」