先日、テレビのニュース番組やワイドショーで話題になった、三重県松阪市に出没する「正論おじさん」。毎日のように地元の商店街に現れるその男性は、歩道に並べられた看板、幟、自転車などを片っ端から注意して回り、店とトラブルになっているという。確かに法律上は、公道に勝手に物を置くことは許されないため、ネット上では「正論おじさん」と呼ばれている。
このニュースを偶然テレビで見ていて「血の気が引いた」というのは、都内在住のライター・Tさん(40代)だ。Tさんの父親は数年前に亡くなっているが、やっていたことは「正論おじさん」と全く同じだったのだ。
「ウチの父は、階段で上り・下りの指示を無視する人、自転車で歩道を走る人、スーパーの前の路上に停められた自転車など、気がつけば文句ばかり言っている人でした。確かにルール上、父の言うことは正しいのですが、いきなり怒鳴ったり、上目線で説教を始めたりすれば、トラブルになるのは当たり前です。
ルール違反とは違いますが、いきなり英語で話してくる外国人も大嫌いでした。実家は外国人の住民が非常に多い地域でしたが、外国人に英語で話しかけられると、いつも『ここは日本だ! 日本語で話せ』と、キレていました。英語がチンプンカンプンならともかく、日常会話程度なら不自由しないレベルの英語力はあったのですが……」(Tさん。以下「」内同)
これ以外にも、レストランで店内を駆け回っていた子どもを怒鳴りつけて、子どもが大声を上げて泣き出してしまい、その親と口論になったり、オーダーを間違えた店員に「店長を呼べ!」と叫んだり、とにかく怒りの沸点が低かったTさんの父。それでもTさんは、何とか自分なりの対処法を見つけたという。