お年寄りでにぎわう“おばあちゃんの原宿”（巣鴨の地蔵通り商店街）
住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか？ まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は？ 今回は「巣鴨」（東京都豊島区）について、ライターの金子則男氏が解説する。
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都内には、テレビなどのインタビューの名所となっているスポットがいくつもあります。ざっくり言って、「サラリーマン→新橋（SL広場）」「女子高生→渋谷（109前、センター街）」「アニメ・ゲーム→秋葉原」「政治経済→東京駅（丸の内口）」「富裕層→銀座（4丁目交差点付近）」などがそれですが、お年寄りのインタビューの名所といえば巣鴨です。
巣鴨には「とげぬき地蔵」で有名な高岩寺があり、そこに至る巣鴨地蔵通り商店街は、“おばあちゃんの原宿”と呼ばれることも。いつも多くのお年寄りで賑わっていますが、「お年寄り以外はお断り」の退屈な街なのでしょうか？
鉄道はJR山手線と都営三田線の2線。山手線で池袋まで4分、上野まで12分、新宿まで13分、さらに都営三田線で大手町まで13分と、鉄道に関しては何も言うことはありません。隣の大塚や駒込までも大した距離ではなく、そこから都電荒川線や東京メトロ南北線という選択肢もあるので、鉄道が止まってにっちもさっちもいかなくなるような心配はありません。その上、バス路線も複数あり、公共交通機関は極めて充実しています。
道路事情も非常に良好です。駅の目の前には、道幅をたっぷり取った国道17号（中山道）が通っていて、高速道路へのアクセスも悪くありませんし、裏道に入っても、概して道は広めです。駅前も北口、南口ともロータリーがあり、車に優しい環境。鉄道が大変便利な街ですが、車派でも十分満足できるでしょう。
