一方、マッチングアプリは、業界最大手のサービスや、某メディアが手がけるサービスなどを複数利用してきた。毎月の利用料金はそれぞれ4000円前後。Aさんは仕事の合間を縫って15名ほどと出会い、交際に至ったこともあるが、出会った女性たちは本気で結婚を考えているようには見えなかったと振り返る。
「アプリは自由恋愛、結婚相談所は結婚目的」の印象
アプリと結婚相談所には、それぞれどのような人が登録しているのだろうか。Aさんはその印象を以下のように語る。
「アプリには、出会いや縁がないだけで、本人にその気さえあれば、自由に恋愛が出来るような人が多い印象です。一方で、結婚相談所には、看護師や理学療法士などの医療職、研究所勤務、学校の先生など、職業柄どうしても出会う場や時間がなく、やや“お堅い業界”で勤務している人が多いイメージ。また、『安定・安全・安心』など、旧来からの結婚観を求めている人が多い印象があります」(Aさん・以下同)
当たり前だが、結婚相談所で出会う人は結婚が目的。一方で、アプリ経由での出会いは「まずは恋愛を楽しみたい」と感じている人が多いのではないか、とAさんは語る。
「アプリでの婚活はお互いのフィーリングなどといった感情を重視する一方で、結婚相談所では、年収や将来設計などという条件の積み重ねによる加点方式で相手を見極めている印象です。そういう意味では、結婚相談所はある種ドライに結婚を決められる人が向いていると思います」
結婚相談所は、早く成婚に至ることをアピールすることが多いため、平均的な在籍期間は約1年間。Aさんももう少しで在籍1年となるが、結婚相手が見つかるまでしばらくは続けるそうだ。