10月1日に消費税が10%に引き上げられるが、増税前後の買い物は「ポイント還元」の存在に加え、「軽減税率」そして「増税前後の値動き」を踏まえた判断が重要になる。Q&A形式で消費増税にかかわる疑問に答えよう。
Q:病院に行くなら?
保険診療でない医療費は増税対象となる上に、増税前後で価格変動も少ない。
「たとえば人間ドックは増税前に受けておくほうが得。しかも医療機関はポイント還元の対象外なので、増税後に受けても恩恵はない。受診予定の人は急いだほうがいい」(ファイナンシャルプランナーの森田悦子氏)
Q:ブランド品の購入は?
「高額で増税の影響が大きい上に、ハイブランドに至っては国内の値引きはほとんどない。購入予定があるなら増税前がよい」(節約アドバイザーの丸山晴美氏)
Q:「金」の売買で2%得できる?
金の売買には消費税がかかる。そこで「9月末に買って10月に売れば消費税2%分得をする」と考えがちだが、早計だ。
「金価格は変動しやすく、販売・買取価格に店側の手数料が上乗せされている。百万単位で取引できなければうまみはない」(森田氏)
Q:車を買うなら?
10月からは購入時に払う自動車取得税に代わり、より税率が低い自動車税環境性能割が導入される。
「増税前と後でどちらが得かは車の性能によって異なります。もともと自動車取得税が免除されている環境性能が高い車は新税制のメリットがなく、増税分がまるまる負担になる。検討中なら早めにディーラーに確認をするべき」(森田氏)
※週刊ポスト2019年9月6日号