2019年は、鉄道玩具「プラレール」(タカラトミー)が誕生して60周年。全国各地で記念イベントが開催されている。そのいくつかを、早稲田大学鉄道研究会プラレール分科会がレポートする。少年時代、ちゃぶ台や畳の上で遊んだ遠い日の思い出を、60周年の記念の年に振り返ってみてはいかがだろうか──。
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「プラレール」は今から60年前、1959年(昭和34年)に登場した。筆者のような学生にとっても、プラレールは“生けるレジェンド”であり、子ども時代の一ページの中心を占めるかけがえのない存在だ。時代を超え、世代を超え、愛され続けてきた一つの玩具を、今こうしてご紹介できることは、一ファンとしても、プラレールで遊んだ思い出のある一学生としても、最高に喜ばしい。
プラレール60周年に当たる今年は、プラレール関係の様々なイベントが開催されている。その中から筆者が参加したものを以下で紹介していくが、あくまでも筆者の主観であることをお許し願いたい(まだ開催中のイベントもあるので、ぜひ参加してみてほしい)。
【1】プラレール博2019 TOKYO(2019年GWに開催)
展示ゾーン、アトラクションゾーン、ショッピングゾーンの各コーナーに分かれた展示がなされ、親子連れから愛好家まで、幅広く楽しめる内容となっていた。この中でも、最初に展示されていた、歴代のプラレールを展示するコーナーは、プラレール60周年にふさわしいものであった。プラレールが単なる鉄道玩具にとどまらず、子どもから大人にまで愛される玩具ブランドであることが見て取れた。
【2】西武ちちプラレール駅(7月14日から9月1日まで開催)
西武秩父線開通50th×プラレール60th特別企画として西武秩父駅構内に「西武ちちプラレール駅」が誕生し、特別な装飾が施されている。線路にはプラレールのレールをイメージした青い板が取り付けられており、本物の車両がまるでプラレールの車両であるかのような写真を撮ることができる。
また、横瀬から運ばれてきた初代レッドアローのカットモデルも展示され、Laviewと初代レッドアローという西武の新旧特急車両が並ぶのは感慨深い。筆者としてはプラレールにおいても西武の新旧特急が並ぶ日がまた来るのではないかと期待している。
7月14日に行われた開業セレモニーでは、西武鉄道の若林久社長やタカラトミーの小島一洋社長から、それぞれ西武秩父線の歴史、プラレール誕生の逸話を聞くことができた。秩父は歴史的な観光資源の多い場所でもある。残り期間は少ないが、プラレールのイベントと併せて訪れてみてはいかがだろうか。