ポイント還元の対象店の目印は「ポスター」だ。
「『5%還元』と記された赤いポスターを店頭に掲示しています。また経産省のホームページもしくは専用のアプリでも近隣の対象店を検索できます。どのキャッシュレス決済に対応しているかも確認できる」(森田氏)
当然、地元の商店街を歩き、直接確認して回るという方法もある。これなら今後、対象店になる予定があるかも確認できる。
意外とチェーン店でも
商人の町・大阪で全長2.6kmと日本一の長さを誇る天神橋商店街を歩いてみた。だが、なかなか「赤いポスター」が見つからない。昔ながらの食料品店店主は、こう話す。
「うちは(スマホ決済の)ペイペイを始めましたよ。ただ、お客さんは現金主義のお年寄りが多い。どこまで広がるかはわからんな」
地元がこうした反応だったとしてもチャンスはある。有名チェーンでも、企業規模などにより「5%還元」の対象になるケースがある。チェーン酒屋の「なんでも酒やカクヤス」が一例だ。
「酒類は軽減税率の対象外なので実質5%ですが、その他の飲料品やお菓子などは“消費税3%”で購入できる。チェーン店のためキャッシュレス決済への対応もしっかりしている」(森田氏)
見落としがちなのは、“外食店でも3%で購入できる”ケースがあること。店内で食べると軽減税率の対象にならないが、持ち帰りに限り8%で購入できる。中小の外食チェーンも5%ポイント還元対象店のため、実質の消費税負担は3%となる。西日本を中心に33店舗を展開する回転寿司「マリンポリス」の広報が語る。
「当店はお持ち帰りの消費税は実質3%となります。ただし(持ち帰り用に注文した寿司を)店員がパックに詰めた場合に限ります」
喫茶店では、関東、関西を中心に展開する「カフェ・ベローチェ」が対象事業者だ。キャッシュレス決済導入店では、テイクアウト品は実質税率3%になる。
身近な「3%で買える店」を探して、街歩きをするのも楽しいかもしれない。
※週刊ポスト2019年10月11日号