2016年にブームを巻き起こしたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)では、サラリーマン・津崎平匡(星野源)の“契約妻”として家事を行う森山みくり(新垣結衣)の月収は19万4000円(1日7時間労働)。フルタイム勤務と同じくらい価値のある仕事を、主婦は365日無償で行っているのだ。
家事労働を月収に換算すると約40万円に
では、自分の“家事月収”はいくらになるのだろうか。別掲のシートに、あなたが「名もなき家事」に費やしている時間を記入し、計算してみてほしい。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を参考に、似かよった職に就いていると見なして時給換算した。
例えば、1日に炊事3時間、掃除2時間、洗濯や雑用で1時間ずつの計7時間働き、同時進行で育児をしたとすると、その月収は40万7375円。年収約490万円の“高給取り”になる。
「時間を書き込んでお金に換算することで、家事を可視化することができます。どんな家事をどのくらいやっているのかが見える化されると、その大変さがわかるだけでなく、何をどのくらい行っているのかを把握することができる。結果、ムダな家事をしていないか見直したり、家族間で家事シェアについて話し合うきっかけになります」
とはいえ、家族のために行う家事には、お金には代えられない価値があることも事実。氏家さんは「お金に換算できるということは、裏を返せば、誰がやってもいいということ」と話す。
「家族の誰がやってもいい『名もなき家事』を減らすことで、外に出て働いたり趣味の時間を充実させることはもちろん、子供の体調管理や、家族と触れ合うなど、その人にしかできない、本当に価値のある家事に時間を費やすこともできるようになります」
※女性セブン2019年11月7・14日号