すると、「スキルの高さ以上に大切なのが、依頼者さまの希望に合わせてお掃除をアレンジすること。家事経験と知識+コミュニケーションが、私たちの仕事なんです」。それは、掃除したのに家族が全然気づいてくれない、という悩みの解決にもつながるのだとか。
「ただ汚れを落とすだけじゃダメで、第三者に『家が変わった!』と感じてもらうための、掃除の進め方のコツがあるんです」
「私がまずすべきことは何?」と聞くと、「窓を開けて家の空気を入れ替えること」だって。
これまでどうしても開かなかった重い扉が、目の前で開いた気がした。
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掃除や片づけが苦手な人が克服するための3つの心得を、オバ記者が聞いた。キーワードは「さあ、やるぞ!」より「ぼちぼちと時間を決めて」だという。
【心得1】気合を 入れすぎるな。
「欲張って手を広げすぎない。疲れてふと手を止めると、どこも中途半端で途方に暮れます。心が折れて投げ出すと、始める前よりひどい状態になります」(『タスカジ』のseaさん・以下同)
【心得2】小さな成果を残すべし。
「まず、“皿だけ洗う”と決めて、それだけをする。“ぺットボトルをまとめて捨てる”というのでもいいんです。とにかく成功体験を作ると、次々にやりたくなります」
【心得3】たとえ5分でも掃除は掃除。
「まずは5分ですね。あれを5分だけやろうと決めたら、本当に5分で終了します。その次も5分だけ片付けをして、5分やるクセをつける。その5分が10分になり、15分になってもいいけれど、自分に負荷をかけないことが、続くコツです」
これを聞いてやる気を出すのは厳禁。ぼちぼち、ちょっとずつよ。
※女性セブン2019年12月19日号