2020年、キャッシュレス還元策が終わった後の10月に導入が検討されているのが、マインバーカードを使った「マイナポイント」だ。『細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2020』の著者で“カリスマ家計簿考案者”としても知られる細野真宏氏が、現行のマイナンバーカード利用によるメリットと合わせて解説する。
読者代表・コロちゃん(以下コロ):2020年は7月からは国の「キャッシュレス還元策」がなくなるんだよね? それなら景気が悪くなって家計が苦しくなるんじゃないのかな?
細野:そういう面はあるのかもしれないね。でも、この「キャッシュレス還元策」は使えるお店が限られていたから、どこまで影響が大きくなるのかわからない面もあるね。それにオリンピックもあるし。
コロ:そうか、7、8月は東京でオリンピックがあるから、海外の人たちがたくさん来て買い物をしてくれそうだね。
細野:そうだね。7、8月はホテルの稼働率が高かったりと、景気にはプラスになる面は大きいと思うよ。問題は、9月以降なのかもしれないね。そこで、国は、今のポイント還元策に変わる方法を「マイナンバーカード」(個人番号カード)に関連して導入する予定なんだ。
コロ:え、じゃあマイナンバーカードを持っていないと、新しいポイント還元策は受けられないの?
細野:そういうことになるね。ちなみに、このマイナンバーカードの普及率は、スタートしてから3年が経った2019年12月時点でも14.6%にとどまっているんだ。だから、今回の対策は、そのマイナンバーカードを広く使ってもらう面もあるんだよ。
コロ:まだまだ普及してないんだね。でも、マイナンバーカードを持っていると、例えば落としたりすると、いろんな個人情報が漏れたりすることになるんじゃないの?
細野:確かに、そういう心配をする人は多いみたいだね。すでに国民全員に1つの「マイナンバー」が付いているけど、実はその「マイナンバー」を導入する際には、システム開発などで2700億円ものコストをかけたんだよ。
これは、「マイナンバー」は、多くの個人情報を扱うものだから、例えば落としたりして「マイナンバー」を他の人に知られても、情報が筒抜けにならないように、ひとつひとつの情報を厳重にブロックできるようにしたため、だったんだよ。