セルフメディケーション税制は胃腸薬も対象に
「家族の分まで足しても医療費10万円に届かない」という人が活用できるのは、「セルフメディケーション税制」だ。税理士の犬山忠宏氏が解説する。
「国の社会保障費削減のため、市販薬を活用して健康維持に努める人を優遇する制度です。対象の市販薬を年間1万2000円超購入すると所得控除が受けられます。風邪薬や胃腸薬など身近な薬から、水虫薬や禁煙補助薬まで1700以上の医薬品が対象です」
ただし、医療費控除とセルフメディケーション税制は併用できない。「医療費控除の対象となる医療費マイナス10万円」と「セルフメディケーション税制の対象医薬品代マイナス1万2000円」のうち、額が大きいほうを選ぶと得になる。
いずれの制度を使う場合も、医療費の明細書や医薬品などの領収書、レシートが欠かせない。医療機関や薬局など支払い先ごとにまとめてクリップで留めておけば、申告時に慌てなくて済む。
※週刊ポスト2020年2月14日号