また、「業者選び」を誤るリスクもある。早くから墓を予約していても、霊園の経営母体が倒産して入れなくなった事例もある。
2007年には大阪府豊中市の霊園(約740区画)が競売にかけられ、所有権が宗教法人から民間の墓地管理会社に移った。民間会社が未納骨の区画の契約者に対して、追加の使用料を請求したことも物議を醸した。
2010年には福井県あわら市の寺院が経営破綻。墓地や納骨堂の所有権が民間の管理業者に移り、中には墓の移転や骨壺の返還を申し出る人もいたという。こうした霊園は決して珍しくない。
墓は家族の生活に関わるもの。子供たちと相談のうえ、冷静な決断が欠かせない。
※週刊ポスト2020年3月20日号