新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛を契機に、家族と過ごす時間が増えたという人は多い。離れて暮らす家族とも、頻繁に連絡を取り合うようになったという人も少なくないだろう。そうしたなかで、働き盛りの30~40代の人たちからは、あらためて親世代とのジェネレーションギャップを感じるようになったという不満の声が出ている。
60代の両親と都内で同居している40代女性・Aさんは、毎朝早くからドラッグストアに日参する母親の言動にやきもきしている。
「やめるようにと言っても、『家族のため』と譲らずに、トイレットペーパーや生理用品を買い込んでいました。最近はもう買ってくることはなくなりましたが、納戸には12ロール6パック、18ロール1パックと、トイレットペーパーの山がまるでシャンパンタワーのように積み上がっています。
どうしてそんなに買ってくるのか問い詰めると、在庫不足のニュースを見たことや、『購入は1人1個まで』などと制限されると焦燥感にかられ、血眼になって探しては買いたくなってしまうとのこと。正直、うちは汲取式の簡易水洗トイレなので、落とし紙でも十分なんです。でも、これ以上ケンカして家族の間が険悪なムードになってもイヤなので、本当に困ったものです……」
実家の母親から仕送りの申し出を断ったというのは、都内在住の30代の会社員男性・Bさん。
「母から『トイレットペーパーや保存食などを送ろうか?』と聞かれました。一時的な在庫不足はあるかもしれませんが、いずれもそれほど緊急で困っているわけではない品々です。気持ちだけありがたくもらって、物資は断りました」
もちろん、子供のことを思っての申し出だったろうが、Bさんはそれを鬱陶しく思ってしまったようだ。