コロナウイルス騒動で外出自粛を余儀なくされた結果、改めて「住環境の大切さ」を痛感したという人は少なくないだろう。在宅勤務になったのに自分の部屋がなくて苦労している人や、便利だと思って都心に近いけど狭い物件に住んでいて、もっと都心から離れた広い物件を選べばよかったと後悔する人など様々だ。
住まいに関しては、家族構成とも複雑にかかわってくる。そうした中で、3人の子供と夫婦の5人で暮らす都内在住の男性・Aさん(40代)は、コロナで目論見が外れ、途方に暮れているという。
Aさんは、20代半ばで結婚。子供は上から18歳、14歳、9歳の男子3兄弟で、3LDKのマンションに住んでいる。男4人を含む5人家族が3LDKで暮らすのは少々キツそうだが、これはAさんが周到に練った計画に沿ったものだった。Aさんがいう。
「私はずっと子供がたくさん欲しいと思っていて、実際、同級生の中でいち早く結婚。めでたく3人の子に恵まれました。子供が1人だった時は1LDK、2人目が生まれた時に2LDKに引っ越し、3人目が生まれた時に3LDKのマンションを買いました。現在は夫婦で1部屋、長男が1部屋、次男と三男で1部屋を使っています」(Aさん、以下「」内同)
複数の子供の入学年度が被ると、入学金などの支払いが大変になるため、子作りの時期もしっかり計算したというAさん。3LDKの物件を買ったのも、彼なりの計算があってのことだった。
「子供の年齢が離れており、末っ子が個室を欲しがる頃には、長男が大学に入ります。大学生になれば、どうせ家には寝に帰るだけ。それぞれに個室を用意する必要はないと思ったのです」