興味はあっても、なかなか聞きにくいのが他所の家の教育方針。聞いてみれば、参考になるもの、反面教師にすべきものなど、色々なパターンがあるだろう。マネーポスト記者(40代男性)が周りの人間に片っ端から“自分が育った家庭の教育方針”について聞いてみた。その中で、今の自分に役立っていると思うものは何か?
幼い頃からある種の“英才教育”を受けてきたというのは、Oさんだ(50代男性/銀行)。
「ウチは2人兄妹でしたが、両親にはまったく“子供扱い”されませんでした。幼児語を使うなどもってのほか。何かを決める時は必ず意見を求められますし、何をしても頭ごなしに叱られることはなく、必ず理由を聞かれました。政治や経済などの話題でも平気で話を振られ、分からない時は『あっそう』ではなく、噛み砕いて説明してくれました。おかげで論理的に物事を考えられるようになったし、自分の行動には自分が責任を持つこと、という考えも芽生えたと思います」
同様にFさん(40代男性/会社経営)も小さい頃から大人扱いされたひとりだ。
「我が家は父親が東北、母親が近畿出身で、盆や正月にはどちらかの実家に帰るのが決まりでしたが、小学校高学年になると、旅の手配をするのは私の役目でした。電車の時間を調べ、チケットを取り、場合によってはホテルを調べて予約し……そういった作業をすべて私がやるのです。決して“やらされる”といった感覚ではなく、旅の予定を紙に書き出し、途中で買う駅弁も調べたりするのは、楽しみでしたね」
そういった教育方針が影響したのか、Fさんは学生時代にバックパッカーとして海外を放浪。その後は自分で会社を興し、世界を股にかけて仕事をしている。
Jさん(40代女性/自営業)は、自分の家庭で受けた教育にとても感謝しているという。