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【ドル円週間見通し】新型コロナ第2波や経済指標結果に注意

ISM製造業景況指数や雇用統計はドル円に影響するか

ISM製造業景況指数や雇用統計はドル円に影響するか

 投資情報会社・フィスコが6月29日~7月3日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は底堅い値動きか。欧米諸国などで新型コロナウイルスの感染再拡大が警戒されており、短期的にリスク選好的な取引は縮小する可能性がある。ウイルス感染の再拡大によって米国経済の早期正常化への期待が低下した場合、株式、商品などのリスク資産からドルへの逃避行動が再び広がる可能性がある。

 米国ではテキサス、フロリダ、カリフォルニアを中心に新型コロナウイルスの感染が再拡大し、1日の新規感染者数は過去最多を更新した。累計の死者数も増加している。トランプ大統領は経済の早期正常化を優先する方針で、現時点で第2波の懸念が強まっても制限措置の再開には否定的だが、全米レベルでウイルス感染が拡大した場合、制限措置の緩和を停止せざるを得ないとの見方が多いようだ。米国景気の早期回復期待は遠のくことになろう。当面はウイルス感染の被害状況を見極める展開となり、感染拡大を嫌って米国株式が大幅に下落した場合、安全資産であるドル資金の需要が高まる可能性がある。

 なお、連邦準備制度理事会(FRB)は7月1日に連邦公開市場委員会(FOMC)の6月会合の議事録を公表する。市場参加者の多くはFRBがいずれイールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)を導入するとの見方を変えていないため、議論の内容が注目される。

【米・6月ISM製造業景況指数】(7月1日発表予定)
 7月1日発表の6月米ISM製造業景況指数は49.0と、5月の43.1から持ち直す見通し。新型コロナウイルスの影響を受けた製造業で回復の兆しが明確に示された場合、経済の早期正常化を期待したドル買いが強まる可能性がある。

【米・6月雇用統計】(7月2日発表予定)
 7月2日発表の6月雇用統計は、失業率12.3%(前回13.3%)、非農業部門雇用者数は前月比+300.0万人(同+250.9万人)と予想されている。失業率の低下と雇用者数の増加はドル買いを誘発する要因になりそうだ。

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