“消毒おばさん”や“家から絶対に出ないおじさん”が身近にいると、つい「気にしすぎ」「いい加減にして」などと言いたくなるが、言葉遣いには注意が必要だ。
「絶対に家から出ないような場合は、鬱を併発している可能性があります。うかつに責めるようなことを言ってはいけません」(前出・片田さん)
では、自分や家族が“消毒おばさん”や“家から絶対に出ないおじさん”になってしまったら、その状態からどうやって抜け出せばいいのか。
「強迫行為はだいたい事実ではなく不安から生まれます。つまり、『ここにウイルスがついているのでは』『この人は感染しているのではないか』と想像した結果、過剰に恐れてしまうのです。家族がそういう状況であれば、まずは“消毒しないと心配だよね。でも回数を減らしてみようか”などと、気持ちに寄り添ってあげてください。ただし、他人に消毒を強要したり、噴射したりするようであれば、専門家によるサポートが必要な段階です。病院に行くのが不安なら、オンライン診療も検討してみてください」(前出・片田さん)
想像力は諸刃の剣。恐怖を膨らませすぎて、周囲に迷惑をかけないようにしたい。
※女性セブン2020年8月13日号